番組WBSの“カイシャの鑑”で取り上げられた企業をご紹介します。

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三州製菓は創業69年の中堅菓子メーカー。おかきや煎餅などの米菓を主力商品とし、営業利益が27年間黒字という好業績続き。

同社は従業員の教育や職場改善に積極的なのですが、「一人一研究」発表、有給休暇取得促進、フレックスタイム制度などさまざまな制度を導入するなど従業員の満足度を高めるための経営者の姿勢が伺えます。

諸制度のなかでも取り分けユニークな“一人三役”という制度をピックアップしてみました。この会社の好調の秘訣がここにあります。ご覧ください。

一人三役制度の取り組み

本社工場では1日4万枚の煎餅を生産するこの会社の従業員の働き方がとても興味深いのです。なんと従業員たちは自分の担当以外に2つ以上の仕事を身に着けることが求められます。

会社には「一人三役委員会」なるものが設置されており、制度を推進。

廊下には一人三役表というものが貼ってあり、それにはどのような仕事があって、誰ができるのかが一目でわかるようになっています。

社内の仕事は、それぞれの熟練度に応じて6段階で区分され各自のスキルが評価。

1番目は「新人」2番目は「見習い」といったようにランクが分かれています。
3番目は「補佐」4番目は「担当」5番目は「玄人」、そして6番目は「達人」。

一人ひとりが3つの業務をできるように挑戦し、熟練度を上げていくのです。

それによって様々な仕事を他の従業員によってカバーできるようになるといいます。

例えば誰かが休んだとします。その上司は一人三役表をもとに代わりとなる人を選び、指名。休んだ従業員の穴を他の人に埋めてもらう仕組みです。


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自分以外の人にも業務内容が一目でわかるようにする

一人でもスムーズにできる工夫がある。例えば連絡ノート。

各業務の段取りや注意点などを書き込んだマニュアルに相当するものを担当している者が作っているので、カバーに入った他の人はそれを見れば大きな支障なく業務が可能。

「いつ自分が休むか分からないので、問い合わせが来た時も他の人でも調べられるように心がけている」と、ある従業員は話します。

 

 

なぜ“一人三役”制度を導入したのか?

女性が活躍できる会社にしようというのが大きな理由
お子さんが急に熱を出して帰らなくてはいけない時に、周りの人が応援して帰りやすくした。 (斉之平 伸一社長)

こうした背景には人員の構成にあります。従業員約250名のうち女性が180人。また、お客の大半が女性という菓子メーカーにとって、女性社員の活躍が欠かせません。

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働きにくいなら、働く場所を動かす

企画室の小菅恵美さんは商品開発に携わっていますが、家庭では5歳の子供を育てる母親。彼女は“揚げパスタ”なる大ヒット商品の生みの親でもあります。その商品は会社全体の売上げの10%を占めるほど大きく貢献。

小菅さんが通勤するのは本社ではなく、別の駅近くにある店舗。この2階がサテライトオフィスとなっています。本社はまた別の駅からバスに乗り換え20分かかるので、こうしたオフィスは通勤の負担を減らすことにつながります。実際、子育てと仕事の両立で悩んだこともあったと話します。

『子供に負担をかけない状態でどこまで仕事ができるかなと。難しくなったら辞めるしかないだろうなと思っていた」と振り返ります。

こうしたサテライトオフィスがあることで、通勤の負担も減り保育園の送り迎えも楽になったようですね。

育児や介護をしながら働く人には有難い制度だと思います。

 

一人三役制度の思わぬ効果

社内の風通しが良くなった
他の人の仕事が理解できることで、他の部署に対して無理難題を言ったりすることが減ったといいます。お互いに思いやりの風土ができたようですね。

顧客の満足度がアップ
客からの急な発注があった場合でも、この制度が機能しててんてこ舞いにならずにこなせるようになったそうです。そのことで次の注文につながっています。

人材採用にプラス
この制度によって女性が働きやすい、キャリアアップしやすいという評判が広がりました。それによって、新卒を採用する際に予定の枠を大幅に超える応募があったほど。今年は2人の枠に400人の応募は驚き!

中堅・中小企業が人集めに苦労する中、こちらの企業はそのような心配はなさそうですね。

人材の育成にプラス
自分がやったこともない仕事に対して敏感に。例えば、人事異動で「あの仕事がやってみたい」など積極性が出てきたとか。

 

今後の取り組み

社長は“一人三役”制度をさらに四役、五役と進化させたいと話します。

“セクショナリズム”といいますか、“自分のことしか考えない”ということから、会社全体を見渡すことができるようになる。それが大きい。

今後は親の介護と仕事を両立できる制度も必要になる。

あくまでも社員のニーズに応じた制度を作っていかないといけない。

上から目線で制度を作っても使われない。

いかに社員の満足度を上げていくか。

そのニーズを引き出すのが社長の仕事と考えている。

 

この制度を取り入れるポイント

こちらの会社の取り組みは素晴らしいように映ります。でも、どうしてこのような制度を取り入れる会社が増えないのか?

こうした制度を導入するには業務の「見える化」「標準化」が必要となります。特にホワイトカラーの仕事において見える化や標準化をはかっている会社は多くないのが現状。

所謂、この仕事はこの人にしか出来ないという状態になってしまっているのです。つまり仕事が属人化してしまっていることを意味します。その結果、その人がいなくなったらプロセスが回らないという事態を招くのです。これは良く見聞きする話ではないかと思います。

仕事の“見える化”や“標準化”がなぜ必要か?

三州製菓のように引き継ぎが円滑で誰でも他の仕事が出来るようになると、業務全体の効率化につながります。

しかも視野が広がり全体を見渡すことができる従業員が増えてくると、仕事の流れがスムーズになって仕事の効率が上がるだけではありません。イノベーションの活性化が期待できるのです。

生産の目線や営業の目線などさまざまな目線から商品企画や社内制度企画をする人が出てくるかもしれません。外からの視点が思いがけないアイデアがもたらされることで、イノベーションにつながるネタが生まれます。

 

職場改善のお手伝いをします

今回ご紹介した三州製菓の場合、新しいことをやる時にチームリーダーが生まれやすくなったという効果があったようです。

実際にどのように取り組めば分からないかと思います。当事務所ではさまざまな職場改善事例をご紹介するとともに、御社の職場を良くして生産性を上げるお手伝いをさせていただきます。お気軽にご相談ください。

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投稿者プロフィール

ながまつ
ながまつ
「頭は低く、目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点として他を益す」

働く人の良知に基づく本質的な職場環境改善によって生産性の向上と事業の発展に貢献することを使命といたします。従業員を本気で幸せにしたいと願う経営者様は是非、お気軽にご連絡下さい。⇒メール相談承ります。