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■退職者の保険料上げ・加入制限

 

「大企業健保に容認へ」厚労省案

 

 厚生労働省は、大企業で退職後の加入も認めている健康保険組合が退職者の保険料を上げたり加入制限したりできるよう規制を緩和する方針だ。健保の財政負担を軽くする狙い。対象は日立製作所、ソニー、三菱東京UFJ銀行、日本生命、全日本空輸、住友商事、キヤノン、キリンビール、KDDIなど61の大企業の健保組合だ。
 7日に開く社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会に案を示す。健保組合が退職者の保険料の算定基準となる月収額を上げたり、退職者の新規加入を制限したりできるようにする。規制を緩め退職者の加入条件について健保組合の裁量を広げる。
 大手企業の計61の「特定健康保険組合」には、退職者を含め約52万人が加入している。うち4分の1は70歳以上だ。退職者は高齢化すると病気がちにもなり、一人あたりの医療給付費は健保組合全加入者平均の3倍弱と多い。一方で保険料の基準月収の平均額は逆に3割少なく、負担は軽い。所得の低い若手を含む現役社員が退職者を支える形で、不公平との指摘が多い。
 退職者にも経済力に応じた負担を求め、これら健保組合の財政改善につなげる。ただ、新規加入の制限には、現役世代からも反対の声が出る可能性があり、実現までには曲折が予想される。

 

(日経新聞2014年11月7日付記事抜粋)

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